パン/パン屋さん取材レポート(西日本)

ル・プチメック京都【今出川】

All About読者が選ぶパン屋さんの人気投票「ベストパン」で、2011年度のグランプリを獲得したル・プチメック。京都の今出川で14年前にオープンした心温まるビストロ風の本店を取材しました。

清水 美穂子

執筆者:清水 美穂子

パンガイド

京都ならではのビストロ風パン屋さん

ル・プチメック(今出川)店内

ル・プチメック(今出川)店内

All About読者が選ぶパン屋さんの人気投票「ベストパン」で、2011年度のグランプリを獲得したル・プチメックは現在、京都に2店舗、東京に1店舗を構えるフレンチスタイルのパン屋さんです。
ビストロ風のカフェ。壁一面に映画ポスターやお客さんのサイン。

ビストロ風のカフェ。壁一面に映画ポスターやお客さんのサイン

1号店が京都の今出川にオープンしたのは今から14年前のこと。
今でこそ店のテーマカラーから通称「赤メック」と親しみを込めて呼ばれる人気店ですが、オープン当初はその、あんパンやメロンパンのない商品構成と、パリのビストロを思わせる店構えが斬新過ぎたのか、なかなかお客さんが訪れなかったのだとか。

プライスカードの魅力

パン・オ・ノア・レザン(504円)

パン・オ・ノア・レザン(504円)

オーナーの西山逸成さんは、固定概念に決して囚われることなく、頭と心でものを考える人。そのとき生まれたアイデアは、プライスカードにパンの説明を細かく書き連ねることでした。店の人と会話して買うことが少ない今の時代のお客さんは、それをありがたく読むわけですが、細かくびっしりと書かれていれば、店にいる時間もおのずと長くなる。店にお客さんがいれば入りやすい店となる、というわけです。
リヨネーズ(199円)、黒オリーブとベーコンのパン(220円)

リヨネーズ(199円)、黒オリーブとベーコンのパン(220円)

だからこの店のプライスカードには今でも西山さんがフランス語と日本語で手書きをしているのです。

たとえばリヨネーズというパンのプライスカードはこんなふう。
「Lyonnaise リヨネーズ 玉ねぎ入りパンでベーコンを包んで焼いています。リヨネーズ(リヨン風の)というのはフランスで、玉ねぎを使った料理に良く用いられる料理名です。\199」

これらはもはやル・プチメックならではの「らしさ」となって温かな雰囲気を醸しています。
ヴィエノワズリやタルトが並ぶテーブル。プライスカードに注目。

ヴィエノワズリやタルトが並ぶテーブル。プライスカードに注目。


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